ぎっくり腰

ぎっくり腰に対しブロック注射を行うべきか否かを考える

ブロック注射とは、簡単に言えばピンポイントな痛み止めであり、特定部位の自浄作用を意図的に低下させるものといえます。そんな事をしてなんになるんだ、と思うかもしれませんが、人間の自浄作用は必ずしも良い事ばかりではありません。蜂に指されて死んでしまうアナフィラキシーショックも自浄作用の暴走ですし、それは極端にしても、花粉症などのアレルギー反応を思い浮かべていただければ、自浄作用が悪さをする事もあるとわかっていただけると思います。

ぎっくり腰においてブロック注射は、炎症を抑えるという意味が強いといえるでしょう。簡単に言えば患部を冷やすのをより効果的に行っているようなものです。なので、ぎっくり腰の痛みの主な原因と思われる炎症に対しては十分有効な治療法といえるでしょう。ただし、ぎっくり腰は炎症のみが起こっているとは限らないので、ブロック注射をしていれば安心、という類の治療法ではありません。むしろ、一時しのぎを目的とした治療と言えるでしょう。

特に、下腹部に痺れを感じるような時は骨の歪みなどで神経が圧迫されている可能性がありますので、ブロック治療とは別にレントゲンなどの診察を受け、ぎっくり腰の原因を突き止めると共にそちらの治療を受けなければなりません。また、運動不足で筋肉が固まっていた場合でも、とりあえず熱を伴うようなぎっくり腰の痛みにはブロック注射で問題ないかと思いますが、それで柔軟な筋肉が付くわけではないので、ぎっくり腰が治った後にウォーキングやストレッチで柔軟な筋肉をつけるように心がけましょう。そうしなければ、再びぎっくり腰の憂き目に会ってしまいます。ただし、もちろん、実際にぎっくり腰にあい、痛すぎて日常生活に支障をきたすという時は、ブロック注射は有効です。頼りすぎても意味はありませんが、適切に使用する分には有用な治療法でしょう。

ぎっくり腰は予防が難しいと言われ、事実、初めてぎっくり腰になるまでは意識を向けろというほうが難しいかと思います。ですが、はしかと違って、一度ぎっくり腰になればもう二度とならないというものではないのですから、むしろそれからがぎっくり腰対策の本番です。運動不足の解消、骨格の歪みの矯正など、再発防止のためにできる事はいくらでもありますし、それを意識的に継続する事こそが重要です。ですが、それを徹底できず、あるいは徹底している気でいても、再びぎっくり腰になることもあるでしょう。ブロック注射は、これらの対応策を意識した上で、あくまで実際に腰をやってしまった時の対処策として選択肢に入れるべき治療法といえます。


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